不動心

野球はエラーなどの不確定要素が多く、運もつきまといますが、それを他人のせいや言い訳にする選手は使いません。社会を含めて不条理なことは多いけれども、どんな逆境に立たされても、チームや自分のための試練なんだと受け止められる度量を持つことが不動心であり、本来の力を出し切れる平常心にもつながると思っています。 

どんな仕事も、思い描いた通りに物事が進むなんてことはまずありません。思わぬところから横槍が入って計画が頓挫しそうになったり、自分の責任ではないのに責任を取らされるといったことはよくあることです。こうした場面でいかに心を乱されることなく最後まで不動心で取り組むことができるかが、物事を成し遂げるためのカギとなります。

大切な商談やプレゼンの場面で、気持ちが浮き足立ってしまい、本来の力を発揮できずに終わってしまうといったこともあるのではないかと思います。こういうときも不動心を身につけられていれば、平常心で臨むことができるはずです。

野球に完璧はありません。ミスは付きものです。エラーは出るものと考えたほうがいい。誰かがエラーをしてピンチになっても、ほかの誰かがカバーしてピンチを切り抜けることができれば、その回の失点は0点です。だったらエラーが出たことにいちいち心を乱されるのではなく、ピンチを切り抜けることに意識を集中するべきです。

野球では、自分の責任ではないのにピンチに立たされることがあります。選手にとってはこういうときこそ、いかに心を乱されることなく普段通りのプレーができるかが大切になります。

不動心を身につけていれば、ピンチを切り抜けることができるし、エラーをして落ち込んでいる仲間を救うことができます。そしてチームの雰囲気を変えることもできるのです。

奥村幸治さんの言葉です。

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